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2006年 11月 23日
明日の日記
少し雨が上がりそうだ。
僕の車のワイパーはとても遅く動くので
沢山降ると前が見えない。
だから雨の日はなるべく運転しない様にしています。

今日は海に行こうと思いました。
まだ慣れない運転の練習に
少し遠くの海へとドライヴするんだ。

最初の信号は赤でした。
それが青に変わったけど
次の信号はまた赤でした。

発進の度に少しだけ緊張します。
僕の下手な運転のせいでエンジンが止まらないかと
後ろの人を邪魔しやしないかと緊張して
ルームミラーを見るんです。

狭いフロントウィンドウからは遠くの空。
三角窓を開けて空気を入れ替えます。
少し冷たい川下の風に乗って海を目指します。

シーズンではない海の
熱気はとんと消えて
誰もいないものだと思っていたけど、
仕事を抜け出したサラリーマンや
犬の散歩に来たおじいさんとか
いろんな人がいました。

僕は一つ楽器を持って浜を歩きます。
誰にも届かない所まで着たら腰を下ろして
音を出し、声を出します。
少しだけ、ほんの少しだけ
いつもと違う風に聞こえて
僕は少し泣きそうになった。

その心はどこにあるのか
胸の内を開けど、見つかりませんでした。
曖昧に、まだ曖昧に、遠くを見つめて
口を開けます。
小さな魂が白い雲に乗って空気と踊りました。

水平線に消えて行く大きな船があります。
僕の視力は衰えて行くけれど
見失う前に、見失う前に、見つけました。

その第一歩をここに
真っ白なまま待っていてくれる
ページを捲ります。

by pyonjet | 2006-11-23 23:08 | [post poem]


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