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2007年 03月 23日
夜中に出す手紙
週末、彼女と別れた。

しばらく会っていなかったけど

手紙が届いた時には正直、驚いた。

どうしてこういつも僕はふられるのだろう。

そうして鏡を見て妙に納得した。

疲れは人に伝染する。
顔に出たそれは歳のせいでは片付かないなにかが映っていた。

次の週末まで届いた手紙を三回読み返した。

その度に一度ずつ温度が下がった。

外はもう冷たい風だった。

歩き疲れた訳ではなかった。
無論走り続けてきた訳でもない。

中心の気圧は下がっていく。
昔、巻き起こした風は埃をたてて消えた。

残されたものは常温に近く、保存の効くものが多い。

手紙を書いた。
彼女に宛てた。

外へ出て知った。
ポストがなかった。

知らない町に来たみたいだ。

ゆっくりと風を待って

吐いて

棄てた。

by pyonjet | 2007-03-23 19:10 | [lunchtime column]


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